1審での松本智津夫死刑判決を受けて

 死刑以上の刑がない以上、この量刑は妥当だが、1審判決までに7年以上もかかるのはやはり問題だと思う。最高裁結審するまでに本人が自然死亡するなり心身衰弱だかで裁判停止などという事は充分に考えられ、それは極刑を臨んだ人たちには悔しさしか残らないだろう。裁判での認定には時間がかかるのは当然だし、三審制も公正なものであり基本的には良いのだが、要するにそうした制度が、松本被告のような悪人に対してはまったく向いていないわけだ。……というあたりの事は各所で散々言われてきた事だが私もまったく同感である。
 弁護側は閉廷後直ちに控訴したようだが、近日中に全員がこの弁護から辞するという話がある。弁護人としての控訴は義務としては正しいが、辞するなら控訴するな、と心情としては思ってしまう。
 ともあれ、一区切りは付いた。まだまだ終わりではないが、次の段階に入った。この立件に関わった検察その他の方々に、ここまでの苦労を労いたいと思う。