がけっぷちの魁皇

 大相撲6日目終了。
 魁皇はこの日も黒海にはたかれて2勝4敗といよいよ後が苦しくなりました。足が前に出なかったというより、上から圧力をかけられて足腰の踏ん張りが全く効かなかったといった方が正しい。黒海のようなやや鈍重な相手にこれでは、いよいよもって危ないと言えます。実際NHK的にもなにやら引退発表の準備をしていたようですね。本人から「まだ頑張りたいと思っている」というコメントが返ってきたため、今日はそのXデーにはなりませんでしたが。
 いまの魁皇の勝ちパターンは、腰に負担の掛からないように斜め上に圧力をかけて前に出るか、廻しを取って腕の力で投げるくらいしか無さそうです。いままで角番には滅法強い魁皇でしたが、今場所は非常に厳しい。正直勝ち越せる気がしない。
 こんな状態で体力の限界とやらで引退してしまうのはあまりに不憫なので、私としては大関陥落しても来場所の復帰挑戦場所まで頑張ってもらいたいところなのですが、但し陥落で引退する積もり、というのが前々からの規定路線だった感があり、難しそうですね。

 さてそれ以外。
 栃東岩木山の重量感のある突き押しを問題にせず一発で突き落とし。本当に体のバランスが良く、敵はうっかり取りこぼしと終盤の上位戦くらいでしょう。そうそうの相手に負ける気がしません。
 白鵬安馬を子ども扱いするように投げて圧勝し6戦全勝。こちらはさらにあっさりと決めてしまいそうですね。
 朝青龍もあまり調子がいいようには思えませんが、それでも6連勝。栃東のためには多少負けてくれてもいいんですが(笑)、先場所が珍しく崩れただけにそれなりに稽古はしてきたでしょうし、終盤戦までに負けるとしても1つくらいしか考えられなさそうですね。
 琴欧州は膝にけっこうなケガをしているのですが、ケガの影響を出さないような取り口を心がけ、それなりの動き。今日の露鵬戦の勝利なんかはもういかにも大関らしく圧倒していました。
 幕内下位では栃乃洋が5-1でそこそこ頑張ってますね。中盤終了まで2敗くらいでひそかな存在感を見えせくれることを期待しています。