アルカイダが日本に目を付けました

 テロを憎み、テロに屈してはいけない。真に平和を願う人たちはこうでなければならないわけだが、今回日本が目を付けられているのはアメリカに加担しているからという理由なのよね。それ以外で対立する要素はあまり無いし。ではアメリカが正義かというと、日本人の大衆の多くはそうとも言い切れない、と今は思っているわけだ。うやむやにされたイラクの核問題。間違った情報が伝えられたとかで、アメリカ政府は自分達も虚偽情報の被害者だとかいった姿勢すら見せている。欺瞞も甚だしい。
 さて、相次ぐイラク内のテロに押されて、自治イラク国民に返還することを急ピッチで発表した。イラク人に主権を返せば彼らの憤慨は消えるだろう……なわけはない。米軍はまだ駐屯する、と言っている、その必要性についてはともかく、これでは駄目だろう。彼らにとって、外部からの束縛が一切なくなるまでは自由とは思わないだろう、過去の歴史がそういうことを教えている。
 イラク戦争のこの一連で、中東がアメリカに信頼を置くようになったどころか、不信をますます強めたのは確かであろう。結局のところ、これをなくさない限りはアルカイダが消えることは無い。あいつぐアルカイダ達のテロに対して、イスラムの重鎮すべてが「それはイスラムのやり方ではない。我々は断じてお前達を認めない。イスラムは、偽者のお前達との闘争を開始する」とでも毎日のように断固たる対決姿勢でも示せば彼らは衰退するはずだが(表面的には彼らは勿論アルカイダを非難しているのだが)、アメリカに不信を抱いている彼らだからそこまで積極的な行動に出ないのだろう。
 話を戻そう。テロ攻撃から逃れるためだけの姑息な行動はいかんとも思うが、日本の立場からして飲みたくないアメリカからの要求はやはり断るなり、そこまで極端でないにしても、フランスのように多少の、正直な疑問を呈する事も必要なのだと思う。アルカイダは今回のテロの標的にフランスを含めていないあたりも参考にしよう。
 なお、私は自衛隊の派遣に反対である。大規模な救援活動が行えるのも現時点では自衛隊しかないというのは認めるとしても、自衛隊が戦闘能力を持ちうる組織である以上、派遣に反対である。