Webにおける情報管理技術……の覚書

 以下、覚書として書いてる段階であり、細かい誤りくらいは大目に見て欲しい。正確な歴史を調べた上で書いているわけではないことは最初に断っておく。
 いま私が用いている、このはてなダイアリの基本構造は、別にはてなのオリジナルというわけではない。要するにWikiの改造であり(TDiaryからの若干の借用もあると思いますが。「派生」と言うと怒られる^^;)、付加価値によってblogサービス化したソフトウェアと言える。しかしWikiが全くの新思想によって生み出されたソフトウェアかというとやはりそうとも言えない。大体にしてhtmlという言語自体、SGMLから来ているわけで、非常に学術研究的な目的のために生み出されたものなのである。この時代においては、プレーンテキストから、ハイパーリンクそしてタグを用いた情報集積あるいは表示技術に進化したわけだが、この段階は明らかに中途であったのだ。他人が変更、追加できず、意見をその情報の上で直接やりとりするインタフェースも存在しない。また、蓄積するだけで検索ができなくては彼らにとっては意味を成しえず、その検索技術を別途必要としたわけだ。幸いな事に有能な研究者、プログラマ達のお陰で各技術ともに順調に育ち、検索技術についてはNamazuや、キーワードに特化したレベルではChasenなどのフリーのモジュールが世に出てきて、MailingListのような世界で必須のものとなった。そうした中で結実した一つの統合システムがWikiだと考えられる。XMLRSSといった情報管理技術を活用し、多人数による情報の集積、編集および検索機能を1つにまとめたソフトウェアというわけだ(但し、素のWikiには自動キーワード化の能力は持っていないが…)。これはhtmlの一つの進化系と考えられる。もっとも色んな意味での敷居や拡張の難しさがあり、Wikiが素のままでネット世界を席巻することはできはしないが、扱いを容易にする試みが次々なされ、そうした二次、三次的なソフトウェア(或いはサービス)が徐々に浸透している。
 さて、私はこのサイトだけでなく自サイトその他でいろんな事、情報を書いている(ここは情報価値については一旦措いておく)。その量もかなりにのぼり、また、今後も増え続けるであろう。となれば、私もこうしたWiki的なもの、あるいはNamazu的なもの……を本格導入すべきなのでは、という必要性にかられている。それは自分にとってではなく、その情報を活用する人間にとっても恐らく有用であろうから。或いはそれこそ、RSSフォーマットなどは無視して、自分の求めるWiki的なソフトウェアを(自分のために)作ってみることもできる。必要な要素は何か? 画面のレイアウトの任意の設定、キーワード化と検索機能、一部のページにおいて、自分以外の人間が必要に応じて編集、追加できる機能……を持ちつつ基本はhtml的であるもの、といったところか。キーワードと検索については、なかなかの難関であるためにいまの私の借りているプロバイダーでは実現はかなり厳しいとも思われるが。
 なお、別にこのWiki的なもので自分のやりたいことをすべて表現できるなどとは思ってはいない。Wiki的なものはあくまで文字を主体とした情報の活用技術に過ぎず、その他には正直言って向かない。私は必要に応じてFlashなども勉強しなくてはいけないと思っている。
#補足:私は機械による自然言語解析の研究らしきこともやっているのだが、今回のような話題は非常に関連性があるのだ。