逆転裁判3ようやく終了

 逆転裁判3のエンディングまで、無事に見終えました。理不尽な点(一番聞きたい相手になぜか必要な情報が聞けない等)、いい加減なトリック、謎かけの質の低さが全編に渡って目立ちましたが、色々あった欠点をさっぴいてもなお、いい作品だという最終的な印象を得られました。エンドロールのあと、私は一人拍手をしました。私は良い作品はそのエンディングの後、思わず敬意をこめて拍手する癖があるのです。
 さて、今後、何回かに分けてこの作品をざっと分析していこうと思います。今日はまだクリア直後ということで、ちょこっとだけ。
 そういえば、私は逆転裁判を買う前にモナー逆転裁判をプレイしていたのですが、そのあと友人の水棲龍氏にモナー版薦めてみたのです(正規の体験版でも良かったといえば良いのだが…)。「なんか面白いって話は聞くけどどうも手の出しにくさがあるんだよなあ。まあ中古値段が暴落したら買ってみるよ」とか言ってたので。そうしたら私が1を買った頃には既に彼は3をクリアしていたという(^^;)。1を買ったら数珠繋ぎで一気に遊んでしまったとの事。
 そんな彼曰く、「この作品、なんかとにかく凄いってものは無いんだ。けど、面白いと感じてしまうのは何でなんだろうなと。で、僕が思ったのは、この作品、法廷モードにおいて、常時ピンチというか後の無い状況から生まれる緊迫感がずっと継続するわけで、それがきっと楽しいんだろうな」との評価でした。
 概ね私も同意ですが、私がざっとこの作品の面白さを指摘するならば、「錠前付きおだんご型AVG」の形態を取り(=ゲームとしてのメリハリ)、かつ面白いドラマの要件でもある「局面が次々変わっていくこと」、そして推理・探偵物ならば当然なんですが「話の論理性」があり、あとは以前指摘済みの「会話テンポの工夫」と「演出」が優れていたから、と言った所でしょうか。その他、同じキャラを何度も登場させることで、キャラに愛着を持たせるという手法も実に有効に感じられました。気に入らないキャラ(たとえば私の場合は矢張)が何度も出てくる事には逆にウンザリさせてしまうマイナス面もいくつかありましたが。
 ゲーム史的な意義から行けば、このソフトは、小説の分野では既に存在していた裁判物をゲームの分野に持ち込んだことであり、また、楽しめるAVGのスタイルを一つ提示したということでしょうか。ともあれ確かに、このソフト3本のためにGBA買ったわけで、その価値は十分ありました。