敵は内と外、外にも内というもう一つの敵がいる

 中国の副首相が小泉総理との会談をキャンセルした問題。もちろん無礼だし、彼らがそれが礼を失する行為だという事くらいは分かってるでしょう。謝ってきてないけどね。靖国問題についての報復によるキャンセルというよりは、このまま会談が成立した場合に予想される国内世論の悪化を防ぐためだったという見方がありまして私もそうなのかなと思っています。まあでも日本側からすれば「中国の上層部は礼儀を弁えない」と大手を振って言えるわけで、どちらかというとプラス効果があるわけで良かった良かった。
 ここんとこ日本側も、三国に対してしっかりと反論するようになってきています。右傾化云々の話題はまったく抜きにして、私はこういう方向性は良いと歓迎します。反論や批判は対立、摩擦を生みだすという面もありますが、日本がいままでやってきた受け身の態度では結局、両国間の問題を真に解消することになりえなかったわけで。むかーし話題にしたことがありますが、西欧における平和の概念には、その平和のための行動、それはときとして闘争を含むわけですが、これらを続けることで勝ち得られるものであるという考えがありまして、お互い言うべき事はやっぱり言わないとねと。どこかで妥協も必要だと思いますが、反省だけすればいいとか、補償だけすればいいとか、そんなんじゃいかんということで。まあ、私達は国内の動きにもいろいろ気をつけなくちゃいけないとは思いますが、他国の言いなりになってはいけないよと。