つくばを歩く(2)

 万博記念公園駅。その駅の外は畑と田んぼでした。商店どころか家すら見当たりません。
更に問題なのは、近辺の地図もなければ案内板、交通標識が何も無いこと。唯一「万博公園へは徒歩25-30分かかります」と張り紙があっただけでした。途方にくれる私はきょろきょろと周囲を見ると、タクシーが2台ほどスタンバっており、運ちゃん(60くらいのおじさん)が暇そうにぼーっとしていました。
ぐみな「どっちに行くと公園があるんですか?」
運ちゃん「これこれあっち側だよ。歩いていくと結構かかるよ。分かりにくいしね」
 ということで、行きはタクシー、帰りは徒歩で行く事にしました。片道料金は\880。
 で、まあ7分もすれば着いてしまったわけですが、田んぼの脇の道路をくねっと曲がっていくわけですね。「帰りはここんところ通っていくんだよ」などと簡単には説明もらいましたが、標識・案内板なしでちょっと不安でした。うっかり間違えたら迷子になります。
 ま、それはさておき万博記念公園。かつての万博の各パビリオンの跡地は企業の研究所やら工場となっており、当時から公園スペースだったところだけがそのまま公園として残り整備されているのでした。万博的なモニュメントは「科学の門」が残っていたくらいですね…。
 公園といっても観光慰安的な公園といった感じではなく、整備されただけの芝に池があるという程度でした。食堂とか店とか、そんな殊勝なものはありません。キャッチボールをしてたりテニスをしたりと、自由運動場になっているだけでした。
 ぐるっと一周し、他に見るものもなくなり、あとはもう戻るだけでした。車道ではなく、畑道を通っていくと15分で駅まで戻る事ができます。蛇とか出ないかなとか不安でしたけど、夏の終わりとはいえ日中に蛇がやっほーとか出てくるわけないですね。
 駅に戻った時は13:40頃。下調べなどしていなかったので、「記念公園駅で飯でも食えればいいな」とか思っていた私の目論見は外れまくり、「はらへったー」となりました。このまま秋葉原か中野に戻るのもアリでしたが、せっかくつくばまで来たんだから食事は当地で食べておくべきということで、つくば駅にとんぼ帰り、そこで飯を食ってから戻ってきましたとさ。
 まあ、観光的に楽しむポイントも無いので、そういうのが楽しみな人には電車で行ってもかなり微妙かもしれません。車ならまた色々楽しみもあるんでしょうけれどね。

 ああそうそう、記念公園駅に戻ってきたときに、先ほど乗っけてくれた運ちゃんが居て、しばらくお喋りをしてました。
運ちゃん「大通りのほうから記念公園に行くなら標識とかあるんだけどねぇ。この場所からの近道だと何もなくて」
ぐみな「なるる。しかしほんとこの駅何もないですね」
運ちゃん「まあ、見ての通り、これから多少建物が建つって感じだぁね。土地は安いから、住宅も今後は増えていくんじゃないかな。ともあれやっぱり鉄道が通ってからじゃないと。この先10年って感じじゃないかなあ」
 そこでリアルA列車とかシムシティだなあ、とか逆の発想をついしてしまった私でしたとさ。