国家的に規制されていきそうな? Winny

 すっかり日本中の社会問題に広がってしまったウィニー
 もちろんウィニーを禁止すればすべてがうまくいくなんてものではなくて、ネットユーザのセキュリティ意識の低さを改善することがもっと肝要なわけですが、とにもかくにもウィニーが国家的な厄介物として認知されてきました。
 私自身は金子氏に対してはいくぶんの同情の気持ちは持ってはいるのです。凄腕のプログラマが周りの要求をしっかり満たす作品を作っただけで、まさかこういう事になるとは思っていなかったでしょうからね。けれど、情報漏洩はさておきWinnyで行われるものの大半の実態として、それがよからぬものに使われるであろうという事は十分認識しつつ作っていたことについては同情の余地はない。問題となるのは著作権の複製権・公衆送信権のあたりなのですが、IriaやReGetは単にhttpプロトコルに公開されているものを取ってくるというだけで、引っかかるのはhttpサーバに置いた人そのもの。Winnyはそのツールそのものがこれらの権利を侵害する起点となるわけで、やはりWinnyというのは他のツールとは異質なわけです。
 まあ、ローカルのファイルを勝手にどっかに送信してしまうウィルスということならWinny関係なく存在しているわけで、今までこうしたウィルスに引っかかって流れた情報も相当数あるものと思われます(この点において金子氏の主張は分からなくもない)。このウィニー問題をいい契機として、コンピュータセキュリティ意識が高まる事を期待します。実際ネット利用者の1/3以上は「ウィルスって怖いらしいねぇ」とだけ言いつつワクチンソフトも入れてないか更新切れたまま使い続けてる人達だとか言われているわけで、それはどう見てもやばい状態だったわけで。