とうとう首位陥落の巨人

 この日、巨人は負けて阪神が勝ち首位交代。遠からずこの日が来るとは思っていました。前々からチーム防御率も打率も阪神の方が高かったわけで、ここぞという時の働きの違いで首位に立っていたわけですが、交流戦の少し前から投手陣が次々崩れ打線も湿り、それが西武戦の3タテ以降一気に噴き出てしまいました。
 どこに問題があったのか? まあスタートダッシュは単に出来過ぎだったと言えましょう。それが本来の平均的な出来に戻りかけているだけなのかもしれませんが、しかしいくつか推測、指摘することはできそうです。
 まず投手陣。高橋尚が打球を顔面に受けて悶絶離脱。が、これは代わりに先発昇格した内海が頭角を現し、代役という以上に左のエース候補として育つことになり、怪我の功名とも言えなくもない。
 しかし桑田は怪我するわ上原もローテ崩して投げた日に怪我して離脱するわ工藤はマメを毎回つぶすわ。グローバーは最初から炎上続き。野間口は先発としては結果は残せず、西村は最初は結果を出すも打たれもし信頼できるとはほど遠く、野口はかなり論外気味。上原がいない間、頼れる柱となったパウエルと内海についても、今はそれなりに良いもさすがに少しずつ当てられてきている感じ。というかパウエルに頼りすぎて中4日で回して打たれたりと、少しずつ無理が祟ってきてる感じですねえ。
 中継ぎについては福田、久保、林の3枚をとにかく入れ替わり活用状態ですが、かろうじて大崩れこそしないものの全幅の信頼をおけるほどではない。野球での勝利のためにはまず投手ありきですから、その投手の状態がこんな感じでは、落ちてくるのは目に見えていました。
 打線についても、4月はじめはスンヨプに矢野が大活躍。この二人がちょっと調子を落とし始める頃から二岡や阿部が活躍しはじめるも、どうも打線全体として繋がらなくなってきている感じ。いまは二岡が孤軍奮闘しつつ、日によってバラバラにスンヨプや高橋慶伸、小久保が活躍する状態。小坂とか、悪い選手じゃないんですが打率、打力は満足できるレベルじゃないんですよねえ。
 まああとは不運にも交流戦の対戦相手がかなりエース級の投手をずらり並べてきてるせいもあるのでしょうが……。ま、首位奪われたと言っても0.5ゲームですし、長いペナント、勝負はこれからです。今の投打を比較すると離されちゃいそうな気配もありますが、上原に高橋尚の復帰で先発陣がしっかり整備されれば勝ち星もまた安定してくると思います。たぶん。