大一番の戦い

 ずっと外出していたので、生中継で見られたのはラスト5番だけでした。
 結び2つ前:雅山-琴龍。始終雅山が圧倒してそのまま突き出し。今場所の好調さがそのまま伺える一番でした。関脇で9番勝つのはなかなかできないことです。大関から陥落して、だいぶ経った後で力の復調が見えてくるような力士は初めてですね。(出島は復調の兆しが出てくるたびに怪我をする)
 結び前:魁皇-若の里。大熱戦。いつものように左四つ。若の里ががっちり下手を取っておりやや有利も、攻めを見せるのは魁皇。右腕をしぼり下手を切って押し込む。若の里も余裕ありまわりこむようにして回避し、また同じ体制。若の里は攻め手にかけ、巻き変えに出たところを魁皇が攻めるが、若の里も当然それを想定して対処しようとするも、魁皇が予想以上に回り込んでおり、送り出しのような体制で決着(決まり手は上手出し投げ)。若の里は今日勝っていれば来場所の大関の目が相当高くなっていただけに痛い黒星、魁皇は来場所に望みをつなぐ白星。ちなみに12勝で逆転優勝すればあるいは横綱もとか言われてましたけどそんなの既に期待していませんでした。だってこのあと朝青龍と相手するのって大海ですもんね…。
 ということでその結び:朝青龍-千代大海。大海は勢いよく突っ張ろうとするも、すぐに体を捕まえられて、そのままあっけなく寄り切り、この瞬間、朝青龍の年5回目の優勝が決定しました。また同時に千代大海の不名誉な皆勤負越も決定しました。魁皇-若の里が熱戦になったのに対し、こちらはあまりに予想通りの一方的相撲。何もできない大関がひたすら平幕クラスに見えました。
 大関通算でいけば今のところ大海は強い部類に入っているとはいえ、ここ数場所精彩を欠いていますね。栃東もしかり(陥落確定)、武双山は引退で、いま現在本当に大関らしい動きをしているのは魁皇若の里白鵬でしょう。はよ後ろの2人は上がってきましょう、ということで。