夏の終わり - 第88回高校野球選手権大会総括(1)

 第88回甲子園大会は、37年ぶりとなる決勝引き分け再試合を経てこの日、早稲田実業の初優勝で幕を閉じました。今までいくつか書いてきましたがベスト8の件から筆が止まったのは実は旅行に行ってたためでした。もちろん旅行先からもテレビやラジオなどにしがみついて観戦していました。観戦する価値のある見所のある大会でしたし、何より、早実のエースピッチャー斎藤佑樹が投げつづけ勝ち続けていたわけですから。私が彼を特別応援していた事は表立っては明かしてきませんでしたが、これまでの書き方でたぶんバレバレだったかもしれません。
 私は徹底的なマニアというわけではないですから、高校野球の分野はせいぜい甲子園の試合だけしか追っかけていません。従って斎藤佑樹に始めて注目したのは、春のセンバツ1回戦で、北海道栄相手に7-0で4安打完封したときでした。
 私に限らず、好打者好投手という存在には注目したがるものだと思います。そして春センバツ2回戦での関西との15回引き分け試合。この時は(他の選手のエラーもあったとはいえ)終盤に打ち込まれ、好投手云々は別として凄い試合だなあと見入っていたのですが、どうやら早実には斎藤から代わるほどのピッチャーが特にいないらしい。231球という馬鹿みたいな球数を放った斎藤くんに対してお疲れ様と思ったわけです。
 翌日は最初は誰かが投げていたようなのですが結局また斎藤が出てきて103球放って関西に勝利。2日間で334球。2日ともに多少なり打たれたとはいえ、いい表情をしている斎藤くんに好感を覚えたものです。しかし結局この投球で疲労困憊となり、3回戦で横浜相手にボロ負けすることになりました。ただこの試合も、打ち込まれて交代した後で結局他の投手もろくろく守れずに失点を重ね、再び斎藤がマウンドに上がり、最後の3イニングはきっちり無失点に抑えました。この連投で肩が壊れてなければいいなぁと心配しつつ、また夏に勝ち上がってくることを少し期待したものです。